一処に止住せずで,関東方面に遠征へ。岡山を6時の「のぞみ」で新大阪へ出るが,いつもより列車が遅く感じる。しばらくすると車内放送があり,霜によるパンタグラフ損傷防止のために,姫路まで減速運転するとのこと。
新大阪には3分遅れで着いて,「サンダーバード」で金沢。関東方面へ行くと最初に宣言しているので,当然ながら北陸新幹線「かがやき」に乗車。谷村新司の『北陸ロマン』が流れる時点でJR西日本の車両だと判るが,まあ,この会社は谷村新司から離れられないのね。
ただ新幹線に乗るだけの話なので,座席でくつろぐ。JR東日本の車両がベースの割には座面スライドがないが,枕が上下に動くのはよい。トンネルが多いので景色が面白い訳でもないが,さすがに飯山は雪が深いと思いつつ長野。長野から先は大昔に乗ったので,篠ノ井からしなの鉄道に入って軽井沢。軽井沢は西武資本で開発されているという基本的なことを忘れていたが,箱根駅伝をやっているというのに人が多くて驚愕。
軽井沢からは横川行のバスへ。信越本線でも碓氷峠を越えるこの区間だけは廃線になったが,代行バスが走っている。今日は渋滞しているので,国道18号の碓氷バイパスではなく旧道を経由するそうな。かといって,12m級のバスでは頭文字Dのような走行は無理なので,184箇所のカーブを対向車線にはみ出しながらゆっくりと下る。廃線跡を横目に見ながら横川駅。碓氷峠鉄道文化むらは休みなので,早々に釜めしを食べて信越本線で高崎。
早朝から高崎駅。JR東日本の広告に出ているというのもあるが,桜井日奈子は売れているんだなと感じる。高崎辺りの電車は,編成の長さはともかく,車両の水準が岡山とあまり変わらないのでなんとなく落ち着く。
吾妻線で大前へ。前に一度乗ったことはあるのだが,八ッ場ダムの建設で一部が変わったので乗り直しに。新前橋まで戻って,両毛線。前橋は競輪,伊勢崎はオートレース,桐生は競艇と,旅打ちをしている訳でもないのに公営競技の説明をして桐生。桐生出身の有名人というと篠原涼子なんですか。
桐生からはわたらせ渓谷鐵道で間藤。足尾銅山というと田中正造くらいは学校教育で習ったが,宮脇俊三先生が間藤駅で国鉄全線完乗したというのは知らんがな。桐生に戻って,両毛線で小山。小山といえば江川卓の中学時代だが,野球の話をしても仕方ないので,水戸線に乗って下館。
下館から真岡鐵道で茂木。真岡に戻って,SLキューロク館の見学。けっこう車種の選定が凝っていて,見るのに時間がかかる。
ここで展示されているワフ16は元々水島にあったものだが,倉敷貨物ターミナルの車庫北側に放置していたあの車両を,よく栃木まで持ってきたものだと思う。
下館に戻り,水戸線で友部。常磐線で上野へ出た後は,適当に東京を観光。ただしスカイツリーには行っていない。
東京から高速バスで大網。外房線で大原に出て,いずみ鉄道に乗車。車内や車外にムーミンやら何やらがあるが,アンパンマンやエヴァンゲリオンのように殺伐としていないのはよい。
上総中野からは小湊鉄道に。1両の古い気動車に車掌が乗務するという,数十年前の世界が普通に行われているのは驚く。
どちらにしても判ったのは,田舎の人間は田舎に行きたくない理論で面白くはないということ。五井からは内房線で蘇我に出て,京葉線で東京。新幹線で岡山。
© Keisuke Uchida 2017